2014年10月22日水曜日

議事録に見る「子供の騒音」に関する東京都環境局の見解

 http://ta34bj.blogspot.jp/2014/10/blog-post_21.html
前のエントリーの補足

報道発表という形では存在しないが議事録として残されているもの。
報道の検証という意味もかねて東京都環境局の見解が主眼であるので、質問は要点のみを引用した。引用されなかった部分にも議員の問題意識が表現されていると思うので、気になる方はリンク先から確認してください。



予算特別委員会速記録第二号
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/yotoku/2014/2-01.html
平成26年3月12日 質問者は秋田一郎氏

質問:東京都はどのような紛争事例を把握しているのか。また、保育園や幼稚園などでの子供の声に対し、東京都条例がどのように適用、運用されているのかを伺います。

環境局長:保育園の園庭や学校のグラウンド、公園での子供の声や物音をめぐって、公害審査会での調停や裁判に発展したケースが、都内のほか、神奈川や大阪などでも起 きております。具体的には、施設側が隣地住宅の二重窓の費用を負担した事例、施設の利用時間を制限した事例、公園の一部施設の使用を制限する仮処分を受け た事例などがございます。
 環境確保条例では、何人も規制基準を超える騒音を発生させてはならないと規定しておりまして、子供の声や物音もその規制基準値の対象となっております。
 実際に騒音苦情に対応している区市におきましては、保育園、学校などにおける子供の声や物音への苦情があった際には、現状を確認した上で、必ずしも規制 基準を機械的に適用するのではなく、お互いの理解を得ながら、話し合いによる解決が図られるように努めているところでございます。

質問: 東京都は、子供の元気な声や物音を、工場などの騒音と同列に規制している条例を見直し、子供の健やかな発達に配慮した制度にするべきです。所見を伺います。

環境局長:成長過程の子供たちの声や物音をむやみに抑制することは、子供の健全な発育を妨げるというご意見がございまして、また、条例の中で一定の基準を示すことにより、騒音苦情の解決の目安になるという考え方もございます。
 貴重なご提言をいただきましたので、苦情者側、保育施設などの施設管理者側、それぞれの視点からバランスをとりながら問題を解決することができるよう、 今後、騒音規制の窓口であります区市や施設管理者など関係者のご意見をお聞きし、子供の健全な発育に配慮した制度のあり方について検討してまいります。


平成二十六年東京都議会会議録第十二号〔速報版〕
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/proceedings/2014-3/02.html
平成26年9月24日 質問者は村上英子氏

質問:都は、本年の予算特別委員会で、騒音規制の窓口である区市や施設管理者などの意見を聞いて、子供の健全な育成に配慮した制度のあり方について検討していく旨を表明いたしました。
 都は、条例の規制の見直しに向け検討を急ぐべきと考えますが、見解を伺います。

 環境局長:まず、子供の声に対する騒音規制についてでございますが、環境確保条例の基準は、騒音苦情の解決の目安になるとの考え方がある一方で、子供の健全な発育を妨げるという意見があり、これらの視点を踏まえた見直しが必要と認識しております。
 これまで、区市町村の環境部署や保育部署を対象に調査をしたところ、子供の声等に対し苦情があった区市町村は約七割あり、条例の規制基準の緩和または対 象外とすべきとする区市町村は約六割に上っております。また、幼稚園や保育所の団体からは、子供の声を抑制することは、子供にとってストレスになり発育上 も望ましくないなどの意見がございました。
 これらを踏まえまして、子供の健全育成に配慮しつつ、苦情の解決に資するよう、条例の規制に関する都の見直しの考え方をまとめ、条例を運用している区市と速やかに協議を開始いたします。

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